株式会社クエイザー

サービス業

しごと紹介

1. 自動車電装品の販売・修理に強み

「これは当社が正規代理店になっているカーセキュリティ装置のひとつです」

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そうやって小林社長から見せていただいた装置は一見シンプルだが、車に取り付ける際は無数の配線をミスなくつなぎ合わせる必要がある。車に設置する際に1箇所でも接続に間違いがあれば装置は正常に作動せず、場合によっては配線がショートして出火の原因になりかねない。

「だからカーセキュリティ装置を扱うためには電装品関係の高度な技術と知識、経験が不可欠で、さらにメーカーと代理店契約を結ぶ必要もあります。一部の販売サイトでセキュリティ装置が出回っているそうですが、正規代理店以外の企業や個人が直接購入する行為は電波法に抵触するため許されていません」

そう説明する小林社長が代表を務める株式会社クエイザーは、自動車電装品(オーディオ、ステレオ、エアコン、カーナビなど)の販売・修理を行う専門業者。電装品の取り付け技術を活かしたセキュリティ装置の設置に定評があり、現在、国内外の複数メーカーと代理店契約を結んでいる。

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「兵庫県は車両盗難で全国ワースト9位、車上狙いで全国ワースト4位(2016年度:警察庁調べ)と、車両に関する犯罪率が全国的に高い地域なんです。最近は地方での計画的な犯罪も増加傾向にあるようで、当社にもカーセキュリティに関する相談や取り付け依頼が増えています」

同社は装置を扱う高い技術を持つだけでなく、防犯整備士としての専門的な知識を活かしたカーセキュリティの提案や取り付けのアドバイスも可能だ。そのため業界はもとより、マイカーのセキュリティ対策を求める顧客から絶大な信頼を得ている。

「当社のように自動車電装品を専門に扱う業者は一般の自動車整備業者に比べて極めて数が少なく、北播磨地域では12社程度しかありません。そのため電装品の取り付けや修理の仕事をご紹介いただくこともよくありますよ」

そんな小林社長はセキュリティだけでなく、カーオーディオ分野の経験も豊富だ。

「若い頃にアメ車にハマり、車を改造してカーオーディオを乗せていました。その愛車でオーディオメーカーのイベントに参加し、大音響で鳴らしながら音の良し悪しを競うんです。当時はいろんな賞を受賞しましたね。いまの仕事はその趣味の延長ですわ」と笑顔を見せる。

カーオーディオのシステムを設置する際は、場合によっては車体の一部を切断するなどの大改造を施さなければならない。

「さらに良い音を響かせるためにドアを制震したり、オーディオの設定をチューンナップしたり、専門的な対応が求められるケースはたくさんある。セキュリティ装置と同様、経験がないととても手がつけられない世界なんです」

2. 「建設重機のセキュリティ」という新規事業を開拓

そのほか、クエイザーではこれまでの経験を活かして国産車はもちろん、高級外車から建設重機にいたるまで、難易度の高い整備も手がけてきた。

「とくに建設重機の修理・メンテナンスは特殊な分野なので、自動車整備業者の中で対応できるところは多くありません。北播磨地域に限っていえば、自動車電装品を専門にしながら建設重機の修理・メンテナンスも手がける業者はほとんどないですから」

そう説明する小林社長は2015年、「電装品の取り付け技術」と「建設重機の修理・メンテナンスで培ったノウハウ」を活用し、カーセキュリティ装置を建設重機に取り付ける新規事業をスタートさせた。

「いま建設重機を狙った窃盗などの犯罪が増えていて、建設現場で白昼堂々、盗まれたという事例もあるほどです。そのため取引先から『建設重機にセキュリティ装置を取り付けてほしい』という相談を受けるようになったんです」

最新型の建設重機はセキュリティ装置をオプションで装備できるが、その費用は高額で建設業者が容易にコスト負担できるわけではない。一方で旧機種はオプション対応をしていないこともあり、結果として建設業者は簡易的なセキュリティ装置を取り付けるといった対策に留まっているのが実情だ。

「ですが簡易装置は簡単に解除できてしまうので、セキュリティの役割を果たしているとは言いがたい。そこで私は一般車用のセキュリティ装置を応用し、相談のあった取引先の建設重機に試行的に取り付けたんです。すると好評をいただき、他の取引先をご紹介いただく機会につながりました」

小林社長が建設業者に提案したのは、リーズナブルな価格でありながらカーセキュリティの分野で定評のある装置。高いセキュリティ性能はもとより、何よりリモコン操作が簡単なので現場作業員の手を煩わせることもない。セキュリティと利便性、さらに価格メリットまで踏まえた小林社長の提案は、建設現場にとって待望の解決策だったのだ。

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「とはいえ取り付けは簡単ではありません。車と機械構造がまったく違いますし、重機内部は作業の環境上、ホコリが多く入り込んでいますから。そもそも設置マニュアルもないわけですから、取り付ける場所や方法をすべて自分で考えなければならない。それでも試行錯誤しながら自分なりにノウハウを溜め込んできたので、今後は当社独自の設置マニュアルを整備し、北播磨から兵庫県内にかけて広くサービスを展開できる体制を築いていく計画です」

小林社長はそう力を込めるように、建設業者の防犯意識の高まりから、建設重機のセキュリティ装置の取り付けに潜在需要があると確信、地域初の新しい事業として本格展開を目指している。

3. 車が好き、人と話すのが好きな若者、求む!

こうした新規事業への進出と仕事量の増加により、クエイザーは慢性的な人手不足に悩んでいる。

「最近は仕事が終わらず夜の8時や9時まで残業の毎日です。もうひとり、現場にいてくれたらだいぶ楽になるんですけどね」

小林社長が求める人材像は、「車と人が好きな人」だと言う。

「というのも、当社は一般のお客様の車をお預かりするので、人とのコミュニケーションが大事なんです。車が好きでコミュニケーションも取れる若い人。そんな人であれば、仕事は基礎から手取り足取り教えるから何の問題もありませんよ」

自動車電装品を専門に扱うクエイザーは難易度の高い仕事も多いが、自動車整備全般の仕事も請け負っている。整備関係で徐々に仕事に慣れていきながら、少しずつ電装品の修理や取り付けに対応できるよう丁寧に教育指導してもらえる環境がある。

「さらにいえば、うちは気楽でいいと思いますよ。和気あいあいとした雰囲気の中で好きな仕事と向き合える環境がありますから。車が好きな人にとって、時間なんて忘れるほど夢中になれる面白い仕事やと思いますよ」

経営者紹介

株式会社クエイザー 代表取締役 小林洋晃氏

1. 会社組織の整備を目的に法人化

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子ども時代から車が好きだったんです。だから高校時代はガソリンスタンドでアルバイトし、その後、長距離トラックの運転手になりました。

トラックは3、4年は乗りましたかね。でも長距離を続けるのは厳しいと感じて、地元多可町の自動車販売店に転職しました。

その会社は電装品を専門に扱っていたので、エアコンやオルタネーターといった電装品の修理・メンテナンスを中心にやっていたんです。当社の強みである電装品関連の技術と知識、経験は、その時代に身につけさせてもらった感じですね。

そんな下積みを約10年続けたのち、1997年1月に自動車電装品専門の業者として独立開業しました。そして電装品の技術を活かしてセキュリティ分野に進出し、いま新規事業として建設重機の分野に業容拡大を目指しているのはすでにお伝えした通りです。

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ずっと個人事業で商売を続けていたのですが、2015年10月に株式会社クエイザーを設立して法人成りしました。うちで10年近くがんばってくれている整備士の山田が結婚することになりましてね。彼のためにも会社の組織体制を整備しようと考えての結果です。

今後は新規事業への参入によって採用を増やしていく計画なので、その意味でも法人化する時期に来ていたんだと思います。

2. 根気のいる仕事だからこそ……

経営のモットーは「自分に勝つ」です。

車の故障の原因は1台1台で異なるし、どこをどう探してもわからないケースも少なくありません。とにかく根気のいる仕事で、整備士の山田とふたりして何時間も原因究明に格闘し、それでも見つからずに「は~」とため息をもらすこともしばしば(笑)。

根負けしたら終わりです。あきらめたくなる気持ちを抑えて徹底的に調査し、ようやく原因を見つけたときの嬉しさといったら。自分に勝ったその日はビールが旨いですわ(笑)。

3. 世の中から盗難や車上荒らしをなくしたい

“多可町の車屋さん”として、今後もお客様のもとにできる限り早くかけつけ、できる限りリーズナブルな価格で対応できればと思っています。

そして車や建設重機のセキュリティを提案している会社としては、世の中から車両・重機の盗難や車上荒らしをなくしたい、そんな思いがあります。当社一社でどうこうできるわけでもないのですが、取引先やお客様のニーズに応える質の高い提案を続けていきます。

今後は自動車電装品を専門にしながら車両の一般整備、建設重機の整備・メンテナンス、車検、板金加工にいたるまで総合的に対応できるよう事業領域を拡大していくのが目標です。

そのためにもやっぱり人が必要なんです。うちに興味を持っていただいた方にはぜひ入社していただき、クエイザーの事業を一緒に大きくしてくれたらと願っています。

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従業員紹介

山田健太さん 入社10年目 28歳

中学時代から将来は車関係の仕事をしようと決めていたんです。父が車好きで、子ども時代に多可町のセントラルサーキットによく連れていってもらっていたのも影響していると思います。

高校卒業後に他社で少し働いたのち、この会社でお世話になることにしました。早いもので、入社してもう9年。私はお酒を飲むのが好きで、二日酔いでふらふらの状態で出社することがたまにあるんですが(笑)、社長はいつも笑って受け流してくれるんです。注意するどころか飲みに連れていってもらうこともよくあるほどで。そんな懐の深い社長だからこそ、長く働き続けることができているのかもしれません。

もちろん仕事はバリバリがんばっていますよ。私が手がけているのは、カーナビやエアコン、カーオーディオ、カーセキュリティ装置といった電装品の取り付け・修理が中心です。

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電装品は配線が複雑で、1本でも間違ってつないだり、切ってしまったりすれば正常に動きません。ミスをしないよう集中して作業しているので、時間はあっという間に過ぎてしまいます。どこで配線が断裂しているのかわからず何時間も探した末に、ようやく発見したときの喜びは大きいですね。

自動車整備の仕事全般もやっています。同じ部品でも車によって異なるので、10分で交換できるときがあれば、1時間や2時間もかかるケースがあったり。難しいからこそ、修理が完了した際の達成感は大きいですよ。

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この仕事のやりがい……そうですね。ひと言でいったら、〝1分の1スケールのプラモデルをいじっている楽しさ〟という感じでしょうか。もちろんお客様の車なので取り扱いには細心の注意が必要ですが、外車も含めていろんな車を担当できる面白さがあります。

だから車が好き、機械を触るのが好き、そんな人にとってこの仕事は間違いなく夢中になれる仕事ですよ。車や機械いじりが好きな人、ぜひ一緒に働きましょう。

将来の夢、ですか?

それはもう、車をずっと触っていたい、これしかないですね。

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ライター:高橋 武男

応募情報

応募

応募・お問い合わせは下記番号まで

TEL : 0795-30-2075

企業情報

会社名称 株式会社クエイザー
本社所在地 兵庫県多可郡多可町中区鍛冶屋743
HP https://www.quasar1997.com/
事業内容 カーセキュリティー・カーオーディオ販売取付 / 自動車電装品販売取付 / 新車・中古車販売、車検代行